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支倉常長・慶長遣欧使節船ミュージアム & 復元船「サン・ファン・バウティスタ号」 Hasekura Tsunenaga, Mission to Europe in the Edo-Keicho Period & San Juan Bautista Museum
復元船サン・ファン・バウティスタ 1 2 1 1.[拡大画像(x23354.jpg)] 2.[拡大画像(x23355.jpg)] 3.[拡大画像(x23358.jpg)] 「貞山公治家記録に記された使節船の寸法」と題する解説パネルには次のように記されている。
使節船の主要寸法が記されていたが、一間の長さも地域、時代により異なっていた。 尺貫法の検証が重ねられ、同時代に建築された仙台城の柱間は一間が6尺5寸の京間で造られており、 1.97メートルと考証、復元船の幅、長さ、高さ、帆柱の寸法の割り出した。
最大幅: 11.25m 深さ: 4.55m 船体長: 47.10m 型幅: 横五間半、10.9m 吃水: 約3.8m 垂線間長: 長十八間、34.28m 高さ: 48.80m 竜骨長: 26.06m 積トン数: 約500t メインマストの長さ: 帆柱十六間三尺、32.43m フォアマストの長さ: 高十四間一尺五寸、28.05m ミズンマストの長さ: 弥帆柱九間一尺五寸、18.19m * 尺貫法表記は「貞山公治家記録」による。 * 当時の仙台藩における1間は6尺5寸(約1.97m) 貞山公(伊達政宗)の事跡を編年式に記述している。「貞山公治家記録」ではサン・ファン・バウティスタの大きさは 詳述されていない。 同記録には「右船横五間半、長十八間、高十四間一尺五寸アリ、帆柱十八間三尺、松ノ木ナリ、又弥帆柱(いやほばしら) モ同木ニテ造る、九間一尺五寸アル」とあるが、この程度からではその船型はつかめない。 その船型の史料については、ローマのボルゲーゼ家所有の支倉六右衛門 (支倉常長)の肖像画の右背景に小さく 伊達藩の九曜(くよう)の紋入りの船が描写されているのが唯一のものであるといわれる。 サン・ファン・バウティスタのメキシコ・アカプルコ入港(ジオラマ展示)
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アカプルコ入港ジオラマの解説パネルには次のように記されている。
1614年1月28日、午前10時頃。快晴、北西からの風やや強し。 月ノ浦出港より3ヶ月後、サン・ファン・バウティスタは待望のアカプルコ沖に到着。 国王旗を掲げ、礼砲を撃つサン・ファン・バウティスタの予期せぬ出現に、メキシコ側は、武装した大型ランチ数隻をだし、 審問の後、入港停泊の許可を下す。 水先案内人の指示を受け、サン・ファン・バウティスタの船上ではスペイン人の水夫、日本人の水夫総出で縮帆、畳帆の作業、 投錨の準備が忙しく行われている。」
* 画像1: 船首の主錨近くの小舟はサン・ファン・バウティスタのヨール(雑用小艇)である。船中央寄りにはメキシコ側の
武装した大型ランチである。
造船所模型の説明パネルには次のように記されている。
16世紀末から17世紀初期、ヨーロッパの中堅造船所の様子を模型化したものである。 2隻目の船台では、竜骨を据え、船尾材を立てたばかりの500トン、3檣ガレオン船と進水直前の500トン、 4檣ガレオン船を建造している。 航海用具 1 2 3 1. [拡大画像(x23315.jpg): 「元和航海書」][拡大画像(x23408.jpg): 展示全体] 2. [拡大画像(x23318.jpg): 「大航海時代の航海術」と題してトラバスボード、羅針儀、クロノメーターなどの 航海用具を紹介する。] 3. 「こぶしを使った天測法」の説明パネルには次のように記されている。 [拡大画像(x23307.jpg)][拡大画像(x23308.jpg): 説明書き]
身体をスケールにして測る方法で、クロス・スタッフの代わりに腕を使った。目標とする星に腕をのばし、 握った手の指の関節の間を2~3度、広げた手の親指から小指の先までを20度などとして、 おおよその星の位置を求めた。子供でもできる方法だが、何事にも機械まかせの現代人には、 なかなか思いつかない芸当かもしれない。」
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<使い方> 1) 目盛りのついた長い棒の一端に目を置き、目標とする天体に向ける。 2) スライド式の短い横棒を水平線と天体に合うように動かす。 3) 横棒の位置の目盛りから天体の高度を読み取る。 (長さの違う4本の横棒は、目的の天体の高さに合わせ、取り替えて使った。)」 2. クロススタッフ [拡大画像(x23398.jpg)]
目を置き、スライド式の短い棒を水平線と天体の間に合うように動かし、そこの目盛りから 天体の高度を読み取った。航海者たちは、導く者という意味をこめてクロススタッフを「ヤコブの杖」 と呼んでいた。」 1 2 3 1. 四分儀(しぶんぎ) [拡大画像(x23404.jpg)]
旅するのに使用したといわれている。精度の高い五分儀ができてからも、19世紀初めまで、併用して900年間も使われた。 1600年頃のものをモデルに製作。 <使い方> (1) のぞき穴のある半径の円周側に目を置き、目標とする天体に照準をあわせる。 (2) 中心から自然に下がる重りの糸を押さえる。 (3) 糸が示す位置の円周上に刻まれた目盛りから天体の高度を読み取る。」
2. アストロラーベ (Astrolabe) [拡大画像(x23409.jpg)]
主に北極星や太陽の高度を測定した。 1558年アイルランド沖で沈んだスペインのガレオン船「サン・マルティン号」のものをモデルに製作。 <使い方> 1) アストロラーベを垂直に持つ。 2) 中央の指針を回し、両端の小さな穴で目標とする天体に照準をあわせる。 3) 針のさす円周上に刻まれた角度の目盛りから、高度を読み取る。」
3. [拡大画像(x23410.jpg)]
使われた。水に落としても浮くように木製ケースに収められている。16世紀末ころのコンパスをモデルに製作。」 「当時、内蔵されている針は、永久磁石ではなかったため、磁力が無くなるとロードストーンという親磁石 (永久磁石)に針を付け、磁力を回復させながら使用した。」
5. 羅針盤 [拡大画像(x23323.jpg)][拡大画像(x23324.jpg)]
盤面(ばんめん)の孔(あな)、推定速力は下側の格子状の孔を使い、30分毎に紐に結んだ釘を差し込んだ。 4時間で当直は交代し、トラバスボードの記録を航海日誌に記入した。 1480年代頃から19世紀末まで使われた。紙が貴重な時代、風浪にもまれ、頭から波を被る帆船時代の「最大の 知恵」と呼ばれる発明品である。」 2. [拡大画像(x23321.jpg)][拡大画像(x23322.jpg):説明書き]
3. [拡大画像(x23399.jpg)]
海に投げ込み、一定時間にロープがどれだけ流れ出たかで速力を推定した。一定の間隔でつけられたロープの結び目 を数え、走行距離を測った。通常、ロープを流す人、ロープの玉を数える人、時間を計る人の3人一組で測定する。」
2. ハンドログ [拡大画像(x23400.jpg)]
「方位と速力を測る: 正確な経度が測定されるようになるのは、ハリソンのマリン・クロノメーターが発明される
18世紀であったが、それまでは出帆地からの航海距離で地球における東西の位置・経度を測定していた。
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砂時計はメカニカルなゼンマイ時計や航海用の正確な時計「マリン・クロノメーター」が1736年に作られた後も、19世紀半ば まで使用された。」 「砂時計: 船上での時間は、砂時計が使われた。短い時間しか計れないため正確な時間はつかめなかったが、 船の速力や当直の交代時間を確認するためになくてはならないものだった。」 4. 砂時計 [拡大画像(x23402.jpg)]
5. サン・ファン・バウティスタの船尾において、ハンドログを投げ込み船足を測定している場面が描かれている。
帆船の発達 [拡大画像(x23370.jpg)][拡大画像(x23369.jpg)][拡大画像(x23371.jpg)][拡大画像(x23372.jpg)] [拡大画像(x23373.jpg)][拡大画像(x23374.jpg)][拡大画像(x23375.jpg)][拡大画像(x23376.jpg)] 「富を運んだ帆船と海賊」 * [拡大画像(x23379.jpg)][拡大画像(x23380.jpg)] [拡大画像(x23385.jpg):「カリブ海の海賊 バッカニーア」] * 海賊の画像 [拡大画像(x23381.jpg):フランシス・ロロノワ] [拡大画像(x23382.jpg):バーソロミュー・ポートガス] [拡大画像(x23383.jpg):ロック・ブラジリアーノ] [拡大画像(x23384.jpg):ヘンリー・モーガン] 帆船模型:マリア、ハインドなど著名な帆船 1 2 3 1. 英国・メイフラワー号(Mayflower)、1615年 「英仏海峡往復の交易において活躍していた典型的なガレオン型船で、同型船は当時数百隻あった。 メイフラワーは、1620年にイギリスから信仰の自由を求めたピューリタン102人をアメリカに運んだ。 同型船の資料をもとに1956年に復元され、アメリカのプリモス港に係留されている。」(モデル解説パネルより) [拡大画像(x23386.jpg)]
2. コロンブスの旗艦サンタ・マリア号(Santa Maria)
3. 英国のフランシス・ドレークのゴールデン・ハインド号(Golden Hind)、1560年頃
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5. サン・ボナベントゥラ号
6. リベンジ号Revenge、1577年、イギリス
2. 「マルテルスの世界図」
3. 「メルカトルの世界図」
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5. 「ドゥリールの世界図」
3 4 4.「大砲(4輪): 大砲は砲身の口径により分類され、一隻の船の中でも、何種類かの大砲が配置されました。 架台も2輪のものと4輪のものとがありました。また、航海中に大砲が船の揺れによって移動してしまうため、 普段は頑丈に縛りつけてありました。」
「大砲(Cannon/Gun): これは、4輪型の大砲です。船の揺れによって大砲が動かないように、ロープでしっかりと
固定しています。船の重心を低くするために、上の階よりも大型の大砲をこの階(上甲板)に置いていました。」
[参考]「大砲(2輪): サン・ファン・バウティスタは軍艦ではありませんでしたが、当時の航海には
何らかの武装が必ず必要であり、大砲が積んであったと思われます。大砲のまわりには、砲弾、火薬たる、
砲弾装填用具等が置いてありました。」 |
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