画像は「コマイ(COMAI)」(The under-ice drone COMAI)と称される、北極海の海氷下で稼働する
ことを想定して開発されたという「海洋研究開発機構(JAMSTEC)」の水中ドローンの模型(実物大)である。
全長2.27メートル 高さ0.591メートル 幅1.076メートル 重量約330kgである。
海氷で覆われた北極海の海中・海底には未知の世界が広がる。氷海下の世界を観測調査するために開発されてきたのが、この海氷下
を動き回る水中ドローン「コマイ(COMAI)」である。JAMSTECでは、北極海の海氷下における観測にたちはだかる様々な技術的困難を克服し、海氷下を自律的に
航走し、海中観測をはじめ、海底に賦存する各種試料の採取ができるよう水中ドローンの開発に取り組んでいる。
日本では近年になってようやく水中ドローンの開発に端緒が拓かれたばかりである。2023年現在、欧米に比して、国産水中ドローンの
産業化は相当遅れを取っている状況にある。今後の日本の技術的キャッチアップに強く期待したい。
[参考]
・ 自立型: 自らの能力をもって独立して稼働すること。
・ 自律型: 自らが立てた規律に従って動き、他に縛られないこと。
[画像撮影年月日:2023.09.16/場所: 国立科学博物館・企画展「海」・2023年]
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