国立科学博物館・企画展「海」(2023年)において「旧石器人と海、旧石器時代の航海術を考える」と題した展示が行なわれた。
画像はその時に展示された、石斧を用いて丸太を刳り抜いて作った丸木舟である。
中国大陸から琉球列島へ旧石器人はどのように渡海したのか。それを試すために「草束舟(くさたばぶね)」や「竹筏舟(たけいかだぶね)」が
創作され実験渡海が試みられた。だが、いずれも失敗に終わり実験航海は成功するにはいたらなかった。
その後、時改めて、「旧石器時代の航海を再現すべく3万年前の航海徹底再現プロジェクト」が2016~2018年に実施された。
石斧を用いて丸太を刳り抜いて作った丸木舟(スギメと名付けられた)をもって、2018年台湾から与那国島へと漕ぎ出し、
45時間を費やして渡海に成功した。説明パネルには、「気象、海流、波などの影響大、地図・コンパスもない長距離航海は思いの
ほか困難」と記されている。
[参考]トカラ列島の悪石島(あくせきじま)と小宝島(こだからじま)の間の深い海=「トカラ海峡」は特別の障壁だったようで、海峡の北と
南とでは棲息する動物の種類が大きく異なる」と記されている。
[撮影年月日:2023.09.16/場所: 国立科学博物館・企画展「海」・2023年]
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