海の酸性化と有殻生物について
画像は「国立科学博物館」の特別展「海」(2023年)において展示された翼足類の殻である。
左: 酸性化の影響で溶けた個体の殻(模型・200倍)
右: 通常の個体の殻(模型・200倍)
説明パネルには「翼足類の殻 Pteropod shell、腹足綱、海洋酸性化により炭酸カルシウムの殻が溶けてしまうことが心配されている。
所蔵: JAMSTEC、模型(200倍)」と記されている。
さらに、「海洋酸性化 生物への影響」と題する別のパネルには概略次のように記される。
「化石燃料を燃やすと二酸化炭素が発生し大気中に放出されるが、その約30%が海水に溶け込む。二酸化炭素が海水に溶け込むと、
海水の性質が現在のアルカリ性から酸性に傾く。これが海洋の酸性化。現在の海の表面のpHは約8.1であるが、2100年には7.8近く
まで低下すると予測されている。
小さな変化に思えるが、海の生物、特に炭酸カルシウムの殻をもつ生物への影響が心配されている。
例えば、海洋酸性化でその殻が溶けてしまうと食べられやすくなったり、病気になりやすくなって数が減り、それを食料にする
魚も減るなど、生態系全体に影響が及ぶ可能性がある。」
[画像撮影年月日:2023.09.16/場所: 国立科学博物館・特別展「海」・2023年]
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