画像は秋田県にかほ市の「象潟(きさかた)郷土資料館」に展示される方角石である。
展示品のパネル説明によると、方角石は、海岸の小高い丘に備え付けられ、風向や雲形、雲の湧き立つ方向などを見定め、
日和の良否を判断するのに用いられた重要な石である。画像の方角石は高さ20.5cm、直径34㎝の円筒型単材である。
大須郷にあった矢島藩の番所に備えられていたものとされる。石質は安山岩、直径34㎝の円面に刻まれた方位目盛は十二支方位と
なっている。
側面に2個の扇形を彫り、「天保13年、寅8月吉辰日、見張番士大塚正志建立」と刻まれている。秋田県内にある7個の方角石のうち、
刻年銘のあるのはこの方角石だけであり、大変貴重なものであると記されている。
[撮影・年月日:2022.06.02/場所: 秋田県にかほ市の「象潟郷土資料館」にて][拡大画像: x29211.jpg]
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