画像1&2は、山形県鶴岡市の博物館「致道館」の「民具の館」に展示される、北前船寄港地・加茂港を写す古写真である。
キャプションには「明治30年代の加茂港 碇泊中の和船もみられる (画像提供)鶴岡市郷土資料館」と綴られている。
日本海沿岸には北前船の寄港地や船主集落が点在している。北前船は、江戸時代中期から明治30年頃にかけて、大坂と松前(北海道)の間を
日本海回りで「動く総合商社」として往来し、巨万の富を生み出し、またその沿岸各地に繁栄をもたらした。
加茂港(現・鶴岡市)にもかつて多くの北前船が寄港していた。加茂には、北前船船主集落として多くの船問屋があり、船乗り
(水主・かこ)や荷揚げをする丁持(ちょうもち)、荷物の運搬をする背負子(しょいこ)、馬子(ばし)の他、様々な職人が住む町として
栄えていた。
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鶴岡市加茂は「北前船寄港地・船主集落」として日本遺産の認定を受けた。同認定は全国の16道県45市町を包摂する。画像3は、
「加茂地区自治振興会」が認定を祝うために加茂港を臨む市中に建てた広報看板である。画像左に写る
加茂港停泊風景写真は、「致道館」に展示される写真(画像1&2)と同じものである。因みに、同写真は「鶴岡市郷土資料館」所蔵である。
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[撮影年月日:2022.06.01/撮影場所・出典: 山形県鶴岡市の博物館「致道館」の「民具の館」および加茂港]
1. [拡大画像: x29156.jpg]
2. [拡大画像: x29157.jpg]
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