画像は山形県「酒田市立資料館」に展示される廻船の四爪碇(よつづめいかり)である。展示パネルによれば、1981年(昭和56年)
頃に、酒田灯台の沖合で操業していた宮野浦(最上川河口の南側にある酒田市の一地区)の漁船「新栄丸」の底引き網
に引っかかり引き揚げられた昔の弁才船(べざいせん・べんざいせん)の四爪碇(よつづめいかり)である。洋船では二つ爪錨が多いが、和船では四つの爪を
もつものが多く、この名がある。弁才船に積み込まれた四爪碇は船の大きさに応じて決まっている。千石積みの船は
7から8頭のほどの碇を積んでいた。碇のサイズは、最も重量のある一番碇から、二番、三番へと順に軽くなる。この碇は
大型の廻船が積んでいた二番碇と考えられると記されている。
[注]1石=2.5俵=150㎏(1俵は60㎏)、1000石(千石)=2,500俵=150,000㎏=150トン。
[撮影年月日:2022.05.31/場所: 山形県酒田市内の「酒田市立資料館」にて]
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