一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
日本丸 (1)/乾舷 (フリーボード)
日本丸の船体はどのように形づくられているのであろうか。 その船底中央部において、船首尾方向に、方形竜骨 (ほうけいりゅうこつ) なるものが、人体の背骨のように置かれる。そして、 この竜骨(キール keel)から直角方向に、76cmの間隔で、肋骨 (フレーム frame)なるものが、人体の胸骨のように立てられる。 このフレームの外側に何百枚もの鋼板が張られ、船体が形づくられているのである。 昭和5年の建造であることから、船体外板の鋼板は一枚一枚が数多くの鋲(びょう・リベット)で留められ継ぎ合わされている。 画像の船側をよく見ると、船首尾方向に張り合わされた鋼板列の上下段はそれぞれ内側か外側に重ねられ、いわゆる内板(うちいた) あるいは外板として鋲で留められている。 鋼板は厚いもので14.2mm、一般には13.2mmのものが、片舷150枚、両舷で300枚が使われている、といわれる。
[参考文献] 荒川博 「帆船への招待」 海文堂、昭和61年、5-7頁
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