一枚の特選フォト「海 & 船」
ニカラグア湖の淡水ザメ (2)/サメの顎骨・歯列
中米の国ニカラグアの第二の都市であるグラナダは、中米では最大の湖であるニカラグア湖に面する。
グラナダ市街のはずれにマレコン(malecón)と称される地区がある。マレコンとはスペイン語で「桟橋、突堤、防波堤」
という意味である。ニカラグアでは、桟橋など港の施設や市民の憩いの公園などががある海岸(湖畔)地区の
ことを言うようである。 そのマレコンにはいくつものレストランが湖畔道路沿いにあって、週末には大勢のホリデイ・メーカーで賑わう。 半年間におよぶ雨季も終わりを迎える10月の週末にこのマレコンを訪れた。 マレコンを湖畔沿いにずっと奥まで行くとそこは行き止まりで、何軒かのバー、レストランがある。 そこでレンタルボート・レストランの客引きに捕まった。近くのディアマンテという湖畔の村にサメの顎・歯列 を探しに行って来たという話をしてしまった。そのためであろう、彼はそれを持っていると言う。 見せて欲しいと頼んだら、しばらくして細かい砂が少し付着したようなそれをもって来た。半分冗談でいくら価格で売って くれるのかと尋ねたら40ドルと言う。それを値切って35ドルで購入した。 この淡水湖で6、7年前に捕獲されたという。ほとんど信用しなかったが、その細砂を洗い落として溶液の塩分濃度を測って 海産性なのか後で見分けようと考えた。そんなことは気休めに過ぎないであろう。それに、海産性サメと淡水性サメの 明確な科学的違いがあるのか、その知恵もない。とにかく、海洋生物学者の友人へのお土産か、ニカラグア記念に 持ち帰ることとした。
現在ではニカラグア湖でのサメ捕獲は禁止されている。淡水性サメの剥製や顎・歯列の海外持ち出しはおそらく禁止されて
いるであろうから、淡水性か海水性かを問わず、持ち出し時税関などで探知されればややこしい話になるでろうと予想される。
機会があればチョンタレス県フイガルパ(Chontales, Juigalpa)の民族博物館に寄贈することにする(同博物館には
淡水性の小さなサメの剥製が展示されている)。
首都マナグアからマサヤ街道(Carretera Masaya)と呼ばれる国道をドライブすること1時間ほど。ニカラグア の古都でり、観光の街である。コロニアル風の街並みが保存されてきた。街はニカラグア湖に面し、長い桟橋がある。 港といっても湖に長く突き出した一本の桟橋があるだけである。淡水湖に浮かぶ島としては世界で最大といわれる オメテペ島が浮かんでいる(グラナダからは遠くて見ることはできない)。グラナダからオメテペ島などに定期船が 通う。ごく最近、この桟橋からクルージング船が出るようになった(日曜日のみ。二時間ほどのクルージング)。 グラナダのすぐ近くの湖畔沖には何百という小島があり、その風光明媚な景色を楽しめる。また、クルージング船は、 極々小さな島(Isleta San Pablo)に1748年に築かれた、これまた小さな要塞跡(最近復元されたもの)にも立ち寄る。 |
1 2 3 1. レストラン・レンタルボートの客引きをしていた男性。写真撮影に付き合ってくれた。 [拡大画像: x21092.jpg] 2. この地先に点在する無数の小島を周遊するチャーターボート発着場。純然たる木製箱型ボートが浮かぶ。 [拡大画像: x21093.jpg] 3. 小島の一つに1784年に築かれた極々小さな要塞がある(近年復元された)。 [拡大画像: x21094.jpg]
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