一枚の特選フォト「海 & 船」
創作帆船模型 (2)/三檣帆船
中米の国ニカラグアの第二の都市であるグラナダは、中米では最大の湖であるニカラグア湖に面する。
グラナダ市街のはずれにマレコン(malecón)と称される地区がある。マレコンとはスペイン語で「桟橋、突堤、防波堤」
という意味である。ニカラグアでは、桟橋など港の施設や市民の憩いの公園などががある海岸(湖畔)地区の
ことを言うようである。
そのマレコンにはいくつものレストランが湖畔道路沿いにあって、週末には大勢のホリデイ・メーカーで賑わう。
半年間におよぶ雨季も終わりを迎える10月の週末にこのマレコンを訪れた。喉を潤そうと立ち寄った
湖畔のレストラン(レンタル・カヤックもOK)でのこと、レストランといってもニカラグアではごく普通のトタン屋根
でできた質素な建物である。その梁に数点の帆船模型が飾られていた。
手作りであるのはもちろんだが、創作的な帆船模型である。
それを眺め余りに真剣に写真を撮っていたのを見てのことであろう、レストラン・オーナーが話しかけてきた。
聞くとすべてご主人が趣味で創作したとのだという。竹か椰子の葉で編んでいるのだろうか。船体は編み籠に似ている。
船首斜檣(バウスプリット)の先端部が特徴的である。
首都マナグアからマサヤ街道(Carretera Masaya)と呼ばれる国道をドライブすること1時間ほど。ニカラグア
の古都であり、観光の街である。コロニアル風の街並みが保存されている。街はニカラグア湖に面し港がある。
港といっても湖に長く突き出した一本の桟橋があるだけである。淡水湖に浮かぶ島としては世界で最大といわれる
オメテペ島が浮かんでいる(グラナダからは遠くて見ることはできない)。グラナダからオメテペ島などに定期船が
通う。ごく最近、この桟橋からクルージング船が出るようになった(日曜日のみ。2時間ほどのクルージング)。
グラナダのすぐ近くの湖畔沿いには何百という小島があり、その風光明媚な景色を楽しむのもよい。クルージング船は
、極々小さな島(Isleta San Pablo)に築かれた小さな要塞(Reducto-Batería San Pablo)にも立ち寄る(要塞は1748年
に築かれたが、近年に復元されたもの)。
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