一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
中国有人深海潜水艇 「
海洋フロンティアを舞台にした中国による近年の海洋科学技術開発の成果にはめざましいものがある。その象徴の一つが
画像に写るこの3人乗り有人深海潜水艇「蛟竜」(こうりゅう; Jiadong, Jiaolong)と、それによる深海への有人潜水である。
説明パネルには次のように記される。
Unknown maker, China, 2013 FRP and other materials The self-propelled Jiaolong, built by the China Ship Scientific Research Centre (CSSRC), is capable of diving to 7,000m. It has a crew of three. On June 27th 2012 it reached 7,062m in the Mariana Trench. Gift of the China Shipbuilding Industry Corporation ・ 2011年7月、有人深海潜水艇「蛟竜」、マリアナ海溝で深度5,188mへの潜水に成功する。 ・ 2012年6月15日、深度6,671mへの潜水に初めて成功し、日本の有人深海調査艇「しんかい6500」による潜水記録6,527m (1989年) を上回る。 ・ 2012年6月24日には、同海溝で深度7,020mの潜水に成功する。 ・ また、今後は深度10,000m以上への有人潜水を目指し、11,000m級有人超深海潜水艇の建造を視野に入れて技術開発に取り組む。 中国の数10年前の海洋科学技術開発レベルからすれば、7,000m級潜航はまさに歴史的偉業の達成に違いない。 21世紀中には、中国は中部太平洋などでマンガン団塊をはじめとする深海底鉱物資源を採鉱する超大型浮体構造物を浮か べ、海洋フロンティアでの国家的発揚・プレゼンス・覇権を誇示し、かつ資源を確保しているかもしれない。
辞典内関連サイト:
中国郵便切手・有人深海潜水艇「蛟竜」/[海洋雑論]中国の海洋科学技術開発の先にありうるもの
[画像撮影 2015.11.21 香港海事博物館にて][拡大画像: x27117.jpg][拡大画像: x27119.jpg][拡大画像: x27120.jpg: 説明書き] |
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